いつか、光り射す場所へ。~コラム723~ -3ページ目

第17回。

この世に絶望する人が

後を絶たない

壊れる家庭の絆

人を信じられぬ子供たち

裏切られた純粋な心

彼らは

自分という存在を

一瞬だけでも

主張したいが為に

人を傷つけ

自分を傷つける

それが

彼らの心の叫び


果たして大人たちは

気がついているのだろうか

こんなにも

家族の温かさに飢えている子供たちを

家族を拒絶する若者たちを


幻世に存在する愛を

この世の中に遭難した

子供たちを

大人たちを

著者: 天童 荒太

タイトル: 幻世(まぼろよ)の祈り―家族狩り〈第1部〉


 
著者: 天童 荒太
タイトル: 遭難者の夢―家族狩り〈第2部〉

第16回。

いつの間にか

物語は紡がれていた


彼らは手を取り合い

支えあいながら

ひとつ

またひとつと

試練をくぐり抜けてきた


当たり前のように

仲間がいて

彼らとの絆を証明できる

ステージがある

その喜びが

今ここにある


彼らは

この喜びを

今声に出して教えてくれている

そして彼らは私達を呼んでいる

ここまで歩いてきた道を

一緒に祝福しようと


“一緒に、歌を歌おう”と


アーティスト: V6
御徒町凧, シライシ紗トリ, Coming Century, 六ツ見純代, DREAMFIELD, 清水昭男, MIZUE, COLDFEET
タイトル: UTAO - UTAO (通常盤)

第15回。

栄光と転落

あの人は偉大だった、と

語り継がれる者たちは

必ずその両極が

彼らが歩んだ人生の中に

織り込まれていた


ピーター・アレンという人も

きっとそのひとりだった


彼は音楽を愛し

快楽を愛し

女を愛し

男を愛し

そして何よりも

人間を愛した


その純粋な思いが

数々の楽曲になり

私たちに歌い継がれている


そして

アレンのその思いを

受け継ぐものが

この世界には今

二人いる。


ひとりはアメリカに

アレンが成功と挫折を経験し

生涯をささげた土地に

ひとりは日本に

アレンが若き日に

夢への第一歩を見つけた土地に

とても近い場所に



「THE BOY FROM OZ」

6月10日~6月27日 東京・青山劇場にて上演中。

出演(敬称略): 坂本昌行・柴吹淳・IZAM・団時朗・今陽子・鳳蘭 ほか。


第14回。

たとえば

モーツァルトは7歳で作曲を開始したが

94歳で初めて戯曲を書いた

作家だっている


何かを始めるということは

人生の中の

突然のきっかけ

それがいつ起こるのかは

神のみぞ知る


夢を抱く若者達の中で

さらに大きな夢を抱く男がいた

彼は若者たちに

希望と

大きな影響を残し

夢をかなえた


どれだけ年をとっても

子供のときに夢を描いた

そのときの気持ちを忘れなければ

いつだって

新しい人生に踏み出せる


タイトル: パッチ・アダムス

第13回。

あなたが好きです。

そう言うことは容易い

だけれど

言葉や文化の壁を越え

それを伝えることは

なんて難しいのだろう


傷ついて生きた

大人たちはきっと

次の愛を探すことに

臆病だった

だけれど

それでも惹かれあうのは

彼らの中に

人恋しい気持ちが

残っているから


愛し愛される幸せは

その人の心に

永遠に生き続ける

たとえ

一緒にいた時間が

ほんのわずかだったとしても


タイトル: 最後の恋、初めての恋